サステナビリティ
マテリアリティ:社会
社会課題1:消費者課題の解決とイノベーション
方針
・イノベーションを起こし、消費者課題を解決することで企業価値を向上させる。
・新規事業を創出し続ける。
取り組み
当社グループではイノベーションを生むための取り組みを行なっており、Buyeeに続く柱となる新規事業の創造を目指しています。成長を継続するためには消費者の需要に応えるだけでなく、イノベーティブな視点で事業を作ることが求められていると考えています。
社内新規事業コンテスト「ビジチャレ」の開催
2023年に行われたビジチャレで通算29回目の開催を迎えました。この制度では年齢やキャリア、部署を問わずに参加が可能になっています。過去の通過した案から現在の中核事業のBuyeeやエンタメ事業が生まれ、5つが事業売却まで至っています。
多い時では30以上のビジネス案が提出されており、今後もこのような制度を続けてイノベーションを生み出す素地を組織内に作っていきたいと思います。
イノベーションを期待した投資活動
当社ではベンチャー企業への投資は純投資だけでなくイノベーションと事業シナジーを狙った投資も行なっております。2016年12月に出資をしたメトロエンジン株式会社や、2021年7月に出資をしたKLKTN Limited.があげられます。メトロエンジン社はAIを活用したダイナミックプライシングの領域で国内有数の技術をもっており、観光業において宿泊やレンタカー予約等の最適化を目指しています。またKLKTN社はNFTを使ってアーティストとファンをつなげる仕組みの提供を目指しています。NFTの技術を当社のサービスに導入しサプライチェーンそのものから改善できる可能性に大きな期待ができます。
社会課題2:アジア地域の発展
方針
・投資売却益の一部をアジア地域に再投資して還元する。
・アジア地域で新たな雇用を創出する。
取り組み
当社では2000年代の創業期から様々な形でアジアの国々とのビジネス作りを行なっており、2012年以降は投資という形でアジア各国の優秀な起業家を支援してきました。アジアの発展無くして当社のビジョンを達成することはできないと考え、今後も様々な施策を実施していきます。
GoTo(旧Tokopedia)への出資
当社は50社以上の海外出資先がありますが、最初の出資は2012年にリードインベスターとして関わらせていただいたインドネシアのECプラットフォームTokopedia社への出資でした。この出資から2022年でちょうど10年を迎えます。Tokopediaは2012年の出資以降、指数関数的な成長を遂げたのち2021年にGojek社と合併しGoToの名前でインドネシア最大級のITコングロマリットとして生まれ変わりました。 この時点でGoToグループはインドネシアのGDP(100兆円以上)の2%に貢献していると言われています。当社は創業期に、我々のそれまでの知見をもとに事業戦略や資金調達のサポートを行いました。その後大きな資金を得て、創業者たちが高い志で事業を成功させてインドネシア国民の生活に根ざしたサービスへと成長させていきました。 当社は投資を通して各国の経済に微力ながら貢献しているということに誇りを感じ、多くの優秀な若者たちが各国を代表するようなサービスの立ち上げを行なっている状況にワクワクしています。Tokopediaへの出資はあくまで1つのストーリーですが、他にも50社以上出資している会社があり、それぞれのストーリーがあります。台湾支店の開設
2015年に開設して以来、累計で252名を採用し現在は70名が働いています(2023年9月現在)。当社の提供するサービスのユーザーには、台湾の方も多くいらっしゃいます。開設当時と比較をして社員数は増加傾向にあり、台北市内で数度にわたる増床移転をしています。今後はアジアの他の地域への進出や雇用の創出も考えています。
社会課題3:働きがいある組織づくり
目標
2028年までに従業員サーベイの「やりがいスコア80」を達成する
*目標の補足
BEENOSグループでは社員のモチベーションを可視化することを目的としたサーベイを毎月実施しており、90%以上の回答率となっています。サーベイの結果から「やりがい」を数値化したスコアが得られ、2024年8月現在の最新スコアが69となっています。現状のスコアは同規模の同業他社の平均に近い数値ですが、上位20%のスコアである80を目標としています。※
※ 従業員サーベイツール wevoxに基づく数値
取り組み
当社グループの全ての事業において、グループ経営方針の下、全体最適を実現できるように人事機能を強化し高いパフォーマンスを実現し、やりがいが見つけられる組織を目指しております。
従業員サーベイによるモチベーションの可視化
全社員に対して毎月オンラインサーベイの実施を行なっています。モチベーションやエンゲージメント、体や心のコンディション等のヒアリングができるようになっています。 回答率は90%を超えており、2023年では平均回答率は98%でした。従業員のエンゲージメントと心と体の健康を特に重要視しさまざまな施策のフィードバックにも活用しています。
評価制度の構築と見直し
グループ経営方針に基づき、従業員のパフォーマンスとモチベーションに直結する評価制度を独自に構築し、柔軟に見直しを行っています。
新卒の一律初任給の廃止
新卒の一律で同じ初任給を2018年より撤廃し、能力ある学生には中途採用と同じような基準で初任給を決定する仕組みを導入しています。年功序列という意識から離れ、実力のある従業員については年齢問わずに高いパフォーマンスを発揮してもらい、その報酬も連動させます。 年齢や経験に関係なくパフォーマンスをみることによってより多くの優秀な若者に力を発揮する場を提供します。
持株会制度やストックオプション
従業員には会社の株式を所有してもらうことによって、より会社の業績や成長へコミットしたくなる仕組みを用意しています。従業員持株会では上場企業のなかでもトップクラスの奨励金をつけており、従業員が自社株式を購入することへの心理的な抵抗を軽減しています。またストックオプションについては入社後の活躍や未来のパフォーマンスへの期待に応じて付与をしています。
社内異動の活性化
人材の異動がグループ内で活発に行われています。興味や関心の変化などが起きたときに柔軟に社内のタレントの異動が行え、多くの場合に転職することなく新たに活躍する場所を見つけることが可能になります。
社会課題4:組織におけるダイバーシティの確保
目標
組織の多様性を確保するために以下の状態を目指します。
・2028年までにエンジニア職において女性管理職比率を15%以上にする
*目標の補足
2024年8月現在、BEENOSグループの子会社も含めた執行役員の女性比率は31%、マネージャーの女性比率は24%となっています。しかし、エンジニア部門には女性マネージャーがいない状態です。一方で、エンジニア部門における女性社員数は増加しており、キャリア形成や全ての従業員が能力を最大限に発揮できる組織強化の観点から、当社グループではエンジニア部門での女性マネージャー確保を優先事項として取り組みます。実現においては、育成による内部登用を優先的に実施いたします。
取り組み
当社では多様性を受け入れる組織風土があります。年齢やジェンダーを含む性別、身体状態、国籍、宗教に至るまで多種多様な人がともに仲間として働いてきました。しかし課題がないわけではなく、例えば女性の役職者の登用促進、障碍のある従業員が身体や心の状況にあわせて働くことができる制度や環境の導入、また外国籍の従業員が日本語が理解できなくても働ける環境を、目指すべきだと考えています。
外国人採用状況
BEENOSグループではFY2023の期末日時点で29カ国115名の外国籍従業員を採用しています。雇用形態や職種についても正社員、アルバイト、企画職、エンジニア職など様々です。
女性の働きやすさをサポートする各種取り組み
特に出産や育児をサポートする制度は充実しています。例えば2023年を起点として過去3年を振り返ったときには産休や育休を取得したあとの産後復帰率は100%になっています。ライフスタイルにあわせて働きかたを変えたり柔軟にサポートを行えるようになっています。
また男性の育児休暇の取得実績もあります。
1.女性の健康に関する社内研修(マネージャー向け)
2.毎月子ども手当支給(別に出産等のイベントごとにお祝い金制度もあり)
3.時短、在宅制度
4.ベビーシッター利用補助制度
5. 産業医面談でのサポート