Engineering
2023.08.16
エンジニアに求められる「思いやり」とは 目的志向で可能性を広げるBuyee/転送コムの開発部門サブマネージャーにインタビュー
2020年に新卒エンジニアとして入社し、BEENOSについて、「風土の恩恵を受けて、自身も成長できた」と語った上田さん。既にtensoで開発部門サブマネージャーを務める成長スピードの背景には、常に明確な目標を掲げ、なりたい像に向けて手挙げで道を拓いて来た自己開示の姿勢と、コミュニケーションを重視する中で磨かれた課題解決力がありました。現在マネジメントに向き合う上田さんに入社後3年半のキャリアについて、話を聞きました。
―現在の業務内容についておしえてください
上田:tenso株式会社の開発部門のサブマネージャーを務めています。メインの開発チームのリーダーと、運用・保守を担当するSREチームのリーダーも兼務しています。具体的な業務内容としては、メインの開発チームでは、大型の案件から小規模のものまで、Buyeeの新機能追加や、既存機能の改修などのプロジェクトマネジメントをしています。SREチームでは、日々システム内で起こる不具合や、状況に応じたデータメンテナンス、不具合発生時には、一時的なものなのか根本的なものなのか原因の究明を行い、改修まで手掛けるチームの管理をしています。
メインの開発の方は、それこそBuyee本体の全てですね。会員登録から注文に至るまで、荷物が倉庫に届いてお客様の元に発送されるまで、そこのシステム機能全てに携わっています。SREはSite Reliability Engineering(サイト信頼性エンジニアリング)のことなんですが、元々は運用チームという名前でデータのメンテナンスを中心に行っていました。ですが、今はそれだけでなく、問題の発生原を解明し、データメンテに繋がっているのかというバグ調査をして、かつ、それを自分たちの力で改修し、修正するというところまで全部やるチームという風に変わっています。
―そもそも、BEENOSに入社を決めた理由は何だったんですか?
上田:僕は入社前にフィリピンのセブ島にエンジニア留学をしていました。そこで基礎的なエンジニアとしての勉強を半年ほどしてからBEENOSに入社しました。元々帰国子女でして、アメリカに1歳から10歳まで10年ほど住んでいたんですが、それ以降はずっと日本にいるので、英語力をもう一度磨きたいという気持ちがあり、またゲーム好きが高じてITに興味を持っていました。その流れで英語が勉強できて、エンジニアとしての勉強もできる留学サービスを見つけて応募したという形です。
留学サービスの一環で、自分の経歴書を基にオファーの募集をかけていただき、BEENOSから声かけていただいて面接に繋がりました。BEENOSはPurposeの中に「Nextスタンダード」という言葉を掲げていて、その言葉に共感を覚えたんです。僕は大学の時にアメリカンフットボールをやっていて、その時のスローガンが、「当たり前のレベルを1つ上げよう」というものでした。ほぼ同義と言うか共通するものがあると感じて、BEENOSに興味を持ちました。
―そうだったんですね。
上田:元々就職活動において1番大事にしていたのは人間関係だったのですが、面接で話している方々に惹かれて入社を決めました。特にCTOの漆原さんの印象が強かったですね。エンジニアのイメージってPCとお友達というのがあって。そんなイメージをしている中で、漆原さんはとても人間味のある温かい方でした。そのような方がいるということを知って、すごく入社したいなと思いましたね。僕の時は2次面接が漆原さん、マネージャーの佐野さんで、お話していると僕の思っていたエンジニア像と全く違うお2人だったので、この方たちと仕事をしたいなと思いました。
―入社してみていかがですか?
上田:もともと仕事をするにあたって、人間関係が1番重要な部分だと思っているのですが、入社してから今まで人間関係における不安は全くありません。一緒に仕事していて楽しいですし、人間関係もすごく良好だと思っています。人間関係が良いから、心理的安全性みたいなものも確保されていて仕事がしやすいのだと思います。よく、新卒で入社した時は同期の存在は大事と聞きますが、仕事仲間としてもそうですし友人としても良好な関係を築けているので、仕事のモチベーションにもなっています。
―入社後はどのような業務をご担当されていたんですか?
上田:開発チームに新卒1年目から配属されました。配属時期は1年目の12月頃ですが、そこから半年ほど簡単な改修をずっと担当していて、2年目の5月か6月に初めて大型の案件を任されました。具体的にはBuyeeの後払い決済方法の追加です。これが僕の初めての大型案件でとても印象に残っています。まだ経験値としては半年開発をしたところだったので、まだまだの状態だったと思うのですが、なんとか決済方法を実装して、ちゃんとリリースできたというところはすごく感慨深かったです。
コミュニケーションはもともと得意な方だとは思っていたのですが、このリリースにあたり、自分である程度の回答を導き出してからわからない部分を周囲に教えてもらおうという思いが強くて、アドバイスをもらうタイミングが遅れてしまいました。自分で抱えこんでしまったという部分と、コロナの影響でオンラインでのコミュニケーションがメインだったこともあり周囲と会話ができていませんでした。でもこの大型案件を任されてからはなりふり構わずいろんな方を巻き込んでリリースを達成でき、自分としても成長できたブレイクポイントの1つだったと思っています。
―2年目から大型の案件を任されるのですね。
上田:そうですね。本当に最初は着手のイメージもつきませんでした。当時の先輩に色々と伺ったりシステムの根幹部分を扱うインフラチームの福元さんを巻き込んだり、いろんな方にご協力いただいてなんとかリリースしました。不安もありましたが楽しかったです。後払い決済の追加のプロジェクトは僕を含む3人の開発者であたりました。僕と同じく新卒の同年入社の長谷川君を中心に業務委託の方もいらっしゃいました。3人で協力した形ですね。初めての大型プロジェクトにあたるときに同期の存在はかなり大きくて、お互い協力しつつ、形にしていきました。Buyeeくらいの大きいサービスを作り上げる時は複数人の開発者が協力をしてリリースする形になるので、コミュニケーションは密に取ります。最初はそこがすごく自分としては意外でしたが、コミュニケーションの面では実力を発揮できると思っています。エンジニアの中にはコミュニケーションが苦手な方もいるのですが、そういった方をどう生かすかということもマネジメントの手腕にかかっているのだと思っています。開発者同士がコミュニケーションをバンバン取って、リリースしていくというのも一つの道ではありますがそれだけじゃないですよね。やっぱり人数が多くなればなるほど、いろんな人がいるわけで、そのまとめ役をする人は必ず必要だと思います。
―今サブマネージャーですよね。マネジメントについて、どのような考えをお持ちですか?
上田:僕の元々の思考に由来しますが、すごく人間に興味を持っています。エンジニアというとPCに向き合うイメージですが、僕はPCと顔を突き合わせるのはそんなに好きじゃないというか、PCと向き合うことはあくまでもただの手段の一つに過ぎないと思っています。人間自体に着目していて、今メンバーがここで困っているからもっとこういうやり方がいいのではないかとか、自分のチームメンバーだけでなく他のメンバーからも、「ちょっと、なんとかここに施策を入れ込めないか」みたいな相談を受けますよね。そういったときに、自分の調整能力が試されると思っています。コミュニケーションは苦手ではないので、チームメンバーの課題解決や他部署との連携において、自分の良さを発揮しながら課題を解決したり、チーム・部署間の連携ができるところがやりがいに感じています。たとえば、開発メンバーサイドでは「こういう技術だから、これを入れたい」みたいな、かなり技術寄りのマインドで物事を考えることがあるんですよね。でもそうではなくて、なぜその企画があって、オペレーターの方々がどうしてそれをやりたいのかという意図を理解して、その上で開発に臨んでいくという姿勢が重要にはなると思っています。開発側の目線だけでなく、両方向の目線を持つことが大事ですし、ざっくりした言い方になってしまいますが、僕はよくチームに対して「思いやりをもって対応してほしい」と言うんです。開発側だけでなく、相手の立場に立つことは必要な考え方だと思っています。開発メンバーが困っていたら、開発メンバーの立場に立って原因を調べ、自分たちからアプローチすることで課題解決に導きたいと考えています。全ての面において、お互い歩み寄って思いやりを持って行動をしてほしいという理念を持って動いています。学生時代に打ち込んでいたアメリカンフットボールの理念でもあったので、そこが今に続いているのかもしれません。
―日々のモチベーションはどういうところにありますか?
上田:実は、正直にいうと、プログラミングを書くところにはあまり興味を持ってなくて、どちらかというと誰かが困っていることや、こういう風にしていきたいっていう要望を解決していくところがすごく好きなんですよね。「ここがすごく困っていて、これをこうしてほしい」という要望を受けた時に、改修機能をリリースして、「ありがとう」っていう言葉をもらえるのが、1番楽しいなと思っています。自分のやったことによって、業務が効率化することや、実際の意見を聞けることがモチベーションです。
―この4年間で、印象的だったエピソードはありますか?
上田:システム的な話になってしまいますが、自分たちのPC内で開発したプログラムを本番としてBuyee自体に適応させる必要があるんですね。その適応させることをリリースと言うのですが、リリース作業自体がかなり本番の負荷になっていました。逆に言うと、自分たちがリリースをするたびに、Buyee本体のBuyee.jpやオペレーションチーム、CS(Customer Servise)の方々が使っている管理画面、倉庫の方が使っている倉庫管理画面などに負荷がかかり、何も作業できないということになってしまっていました。これに大変困っているという話を受けまして、影響を全く出さない形で本番に適用するリリースをできるような仕組み作りをしました。これは僕だけでなく、いろんなチームの方々の協力を得て形になったんですが、無事リリースをして影響が出なくなってすごく助かったという言葉をいただけて、本当によかったなと思っています。
実は、サービスの中身の仕組みや、システム自体がすごく古くなってきていたんです。自分がチームのマネジメントをする立場になってきたこともあり、チームの方向性について意思表示をできるようになったタイミングで、こういうことができないかと話をいくつかいただくようになり、着手してみようという話になりました。目立ちづらい部分ではあったのですが。例えば新しい決済方法が増えたとか新しい連携先が増えたというような、直接的な売り上げには繋がりにくいのですが、内部のオペレーターの方々から高評価をいただけてよかったです。
―BEENOSという環境についてどう感じていますか?
上田:一番感じるのは将来像に向けて動いて成長できることですね。僕の場合は自分が将来、エンジニア側のマネジメントをやりたいと思った時に、そのためにどういうプロセスを踏まなきゃいけないのか、どういう知識や能力が必要なのかという具体的な部分を上司や他の部署の方々にも相談にのっていただきました。ただ話をするだけじゃなくて、実現に向けて一緒に動いていただき、BEENOSの風通しのよさを感じました。
BEENOSは2面性を持っていると思います。Buyeeのように大型のある程度すでに軌道に乗っているサービスと、新規事業の立ち上げが同時に存在しています。今の僕は大型サービスに携わってさらに経験を積みたいと思っていますが、BEENOSでは新規事業の0からスタートの部分も経験できます。こういったところはBEENOSならではなのかと思います。
あとは新卒向けの話ですが、入社後は業務ローテーションの形で一か月間いろんな部署を回って、最終的に自分の配属を決められます。自分には何が向いているのか、どういった方向でやっていきたいのかも実際に体験をして決めることができるのもBEENOSならではと感じます。
―どのような方がBEENOSに向いていると思いますか
上田:ちょっと概念的な話になってしまいますが、2つあります。1つは先ほど言ったように思いやりがある人です。もちろん今いるメンバーに思いやりがないなんてことはないですよ(笑)。今いる人たちと同様に思いやりをもって、エンジニア、ビジネス双方の立場の目線があって、相手が何をしたいのか、オペレーターが何をしたいのか理解できる人、相手の立場に立って考えられる方が向いていると思います。
もう一つは明確な目標を持っている人です。BEENOSは自分のやりたいことをやらせてくれる会社だと思っています。自由に成長できて、風通しがいい。僕がまさにその風土の恩恵を受けていて、経験がなかったけれどマネジメントをやりたいと手を挙げてここまで来られました。やはり成長を後押しする会社の風潮のおかげだと思っています。ただ、逆に言うと明確に目標がなかったりするとこの成長環境をもてあましてしまうかもしれません。
―上田さんは一貫して、いつも明確に目標を持っていて、そこに進んできたんだ、と感じました。漆原さん含め、周囲にもしっかり自己開示をされてるのも印象的でした。最後に、上田さんのNextスタンダードについても聞いてもいいですか?BEENOSで今後やりたいことは??
上田:現在の開発チームの体制や内部的な開発フローが老朽化している部分があると感じています。これまで都度、改修を加えながら運用してきましたが どこかのタイミングで刷新の必要があると思っています。僕と同じ思いでいるメンバーと協力しながら開発チーム自体の改善をやっていきたいです。これは開発のみではなく、Buyeeを運用している部署全体で改善できる点があるので、開発チームからの発信でより良い形に持っていければなとは思っています。すぐに大きな問題が出るというものではないのですが、いつかは取り組まなくてはいけないものですし、運用していく中で意外と見落とされがちな問題でもあるので開発チームからアラートを上げていくとともに改善のために行動したいです。
―ありがとうございました!
2020年に新卒で入社、4年目のいま
―現在の業務内容についておしえてください
上田:tenso株式会社の開発部門のサブマネージャーを務めています。メインの開発チームのリーダーと、運用・保守を担当するSREチームのリーダーも兼務しています。具体的な業務内容としては、メインの開発チームでは、大型の案件から小規模のものまで、Buyeeの新機能追加や、既存機能の改修などのプロジェクトマネジメントをしています。SREチームでは、日々システム内で起こる不具合や、状況に応じたデータメンテナンス、不具合発生時には、一時的なものなのか根本的なものなのか原因の究明を行い、改修まで手掛けるチームの管理をしています。
メインの開発の方は、それこそBuyee本体の全てですね。会員登録から注文に至るまで、荷物が倉庫に届いてお客様の元に発送されるまで、そこのシステム機能全てに携わっています。SREはSite Reliability Engineering(サイト信頼性エンジニアリング)のことなんですが、元々は運用チームという名前でデータのメンテナンスを中心に行っていました。ですが、今はそれだけでなく、問題の発生原を解明し、データメンテに繋がっているのかというバグ調査をして、かつ、それを自分たちの力で改修し、修正するというところまで全部やるチームという風に変わっています。
面接を通じて感じたBEENOSの印象
―そもそも、BEENOSに入社を決めた理由は何だったんですか?
上田:僕は入社前にフィリピンのセブ島にエンジニア留学をしていました。そこで基礎的なエンジニアとしての勉強を半年ほどしてからBEENOSに入社しました。元々帰国子女でして、アメリカに1歳から10歳まで10年ほど住んでいたんですが、それ以降はずっと日本にいるので、英語力をもう一度磨きたいという気持ちがあり、またゲーム好きが高じてITに興味を持っていました。その流れで英語が勉強できて、エンジニアとしての勉強もできる留学サービスを見つけて応募したという形です。
留学サービスの一環で、自分の経歴書を基にオファーの募集をかけていただき、BEENOSから声かけていただいて面接に繋がりました。BEENOSはPurposeの中に「Nextスタンダード」という言葉を掲げていて、その言葉に共感を覚えたんです。僕は大学の時にアメリカンフットボールをやっていて、その時のスローガンが、「当たり前のレベルを1つ上げよう」というものでした。ほぼ同義と言うか共通するものがあると感じて、BEENOSに興味を持ちました。
―そうだったんですね。
上田:元々就職活動において1番大事にしていたのは人間関係だったのですが、面接で話している方々に惹かれて入社を決めました。特にCTOの漆原さんの印象が強かったですね。エンジニアのイメージってPCとお友達というのがあって。そんなイメージをしている中で、漆原さんはとても人間味のある温かい方でした。そのような方がいるということを知って、すごく入社したいなと思いましたね。僕の時は2次面接が漆原さん、マネージャーの佐野さんで、お話していると僕の思っていたエンジニア像と全く違うお2人だったので、この方たちと仕事をしたいなと思いました。
―入社してみていかがですか?
上田:もともと仕事をするにあたって、人間関係が1番重要な部分だと思っているのですが、入社してから今まで人間関係における不安は全くありません。一緒に仕事していて楽しいですし、人間関係もすごく良好だと思っています。人間関係が良いから、心理的安全性みたいなものも確保されていて仕事がしやすいのだと思います。よく、新卒で入社した時は同期の存在は大事と聞きますが、仕事仲間としてもそうですし友人としても良好な関係を築けているので、仕事のモチベーションにもなっています。
2年目には大型案件を任されて
―入社後はどのような業務をご担当されていたんですか?
上田:開発チームに新卒1年目から配属されました。配属時期は1年目の12月頃ですが、そこから半年ほど簡単な改修をずっと担当していて、2年目の5月か6月に初めて大型の案件を任されました。具体的にはBuyeeの後払い決済方法の追加です。これが僕の初めての大型案件でとても印象に残っています。まだ経験値としては半年開発をしたところだったので、まだまだの状態だったと思うのですが、なんとか決済方法を実装して、ちゃんとリリースできたというところはすごく感慨深かったです。
コミュニケーションはもともと得意な方だとは思っていたのですが、このリリースにあたり、自分である程度の回答を導き出してからわからない部分を周囲に教えてもらおうという思いが強くて、アドバイスをもらうタイミングが遅れてしまいました。自分で抱えこんでしまったという部分と、コロナの影響でオンラインでのコミュニケーションがメインだったこともあり周囲と会話ができていませんでした。でもこの大型案件を任されてからはなりふり構わずいろんな方を巻き込んでリリースを達成でき、自分としても成長できたブレイクポイントの1つだったと思っています。
―2年目から大型の案件を任されるのですね。
上田:そうですね。本当に最初は着手のイメージもつきませんでした。当時の先輩に色々と伺ったりシステムの根幹部分を扱うインフラチームの福元さんを巻き込んだり、いろんな方にご協力いただいてなんとかリリースしました。不安もありましたが楽しかったです。後払い決済の追加のプロジェクトは僕を含む3人の開発者であたりました。僕と同じく新卒の同年入社の長谷川君を中心に業務委託の方もいらっしゃいました。3人で協力した形ですね。初めての大型プロジェクトにあたるときに同期の存在はかなり大きくて、お互い協力しつつ、形にしていきました。Buyeeくらいの大きいサービスを作り上げる時は複数人の開発者が協力をしてリリースする形になるので、コミュニケーションは密に取ります。最初はそこがすごく自分としては意外でしたが、コミュニケーションの面では実力を発揮できると思っています。エンジニアの中にはコミュニケーションが苦手な方もいるのですが、そういった方をどう生かすかということもマネジメントの手腕にかかっているのだと思っています。開発者同士がコミュニケーションをバンバン取って、リリースしていくというのも一つの道ではありますがそれだけじゃないですよね。やっぱり人数が多くなればなるほど、いろんな人がいるわけで、そのまとめ役をする人は必ず必要だと思います。
「ひとへの興味」でエンジニアのサブマネージャーに
―今サブマネージャーですよね。マネジメントについて、どのような考えをお持ちですか?
上田:僕の元々の思考に由来しますが、すごく人間に興味を持っています。エンジニアというとPCに向き合うイメージですが、僕はPCと顔を突き合わせるのはそんなに好きじゃないというか、PCと向き合うことはあくまでもただの手段の一つに過ぎないと思っています。人間自体に着目していて、今メンバーがここで困っているからもっとこういうやり方がいいのではないかとか、自分のチームメンバーだけでなく他のメンバーからも、「ちょっと、なんとかここに施策を入れ込めないか」みたいな相談を受けますよね。そういったときに、自分の調整能力が試されると思っています。コミュニケーションは苦手ではないので、チームメンバーの課題解決や他部署との連携において、自分の良さを発揮しながら課題を解決したり、チーム・部署間の連携ができるところがやりがいに感じています。たとえば、開発メンバーサイドでは「こういう技術だから、これを入れたい」みたいな、かなり技術寄りのマインドで物事を考えることがあるんですよね。でもそうではなくて、なぜその企画があって、オペレーターの方々がどうしてそれをやりたいのかという意図を理解して、その上で開発に臨んでいくという姿勢が重要にはなると思っています。開発側の目線だけでなく、両方向の目線を持つことが大事ですし、ざっくりした言い方になってしまいますが、僕はよくチームに対して「思いやりをもって対応してほしい」と言うんです。開発側だけでなく、相手の立場に立つことは必要な考え方だと思っています。開発メンバーが困っていたら、開発メンバーの立場に立って原因を調べ、自分たちからアプローチすることで課題解決に導きたいと考えています。全ての面において、お互い歩み寄って思いやりを持って行動をしてほしいという理念を持って動いています。学生時代に打ち込んでいたアメリカンフットボールの理念でもあったので、そこが今に続いているのかもしれません。
―日々のモチベーションはどういうところにありますか?
上田:実は、正直にいうと、プログラミングを書くところにはあまり興味を持ってなくて、どちらかというと誰かが困っていることや、こういう風にしていきたいっていう要望を解決していくところがすごく好きなんですよね。「ここがすごく困っていて、これをこうしてほしい」という要望を受けた時に、改修機能をリリースして、「ありがとう」っていう言葉をもらえるのが、1番楽しいなと思っています。自分のやったことによって、業務が効率化することや、実際の意見を聞けることがモチベーションです。
―この4年間で、印象的だったエピソードはありますか?
上田:システム的な話になってしまいますが、自分たちのPC内で開発したプログラムを本番としてBuyee自体に適応させる必要があるんですね。その適応させることをリリースと言うのですが、リリース作業自体がかなり本番の負荷になっていました。逆に言うと、自分たちがリリースをするたびに、Buyee本体のBuyee.jpやオペレーションチーム、CS(Customer Servise)の方々が使っている管理画面、倉庫の方が使っている倉庫管理画面などに負荷がかかり、何も作業できないということになってしまっていました。これに大変困っているという話を受けまして、影響を全く出さない形で本番に適用するリリースをできるような仕組み作りをしました。これは僕だけでなく、いろんなチームの方々の協力を得て形になったんですが、無事リリースをして影響が出なくなってすごく助かったという言葉をいただけて、本当によかったなと思っています。
実は、サービスの中身の仕組みや、システム自体がすごく古くなってきていたんです。自分がチームのマネジメントをする立場になってきたこともあり、チームの方向性について意思表示をできるようになったタイミングで、こういうことができないかと話をいくつかいただくようになり、着手してみようという話になりました。目立ちづらい部分ではあったのですが。例えば新しい決済方法が増えたとか新しい連携先が増えたというような、直接的な売り上げには繋がりにくいのですが、内部のオペレーターの方々から高評価をいただけてよかったです。
明確に目標がなかったりするとこの成長環境をもてあましてしまう
―BEENOSという環境についてどう感じていますか?
上田:一番感じるのは将来像に向けて動いて成長できることですね。僕の場合は自分が将来、エンジニア側のマネジメントをやりたいと思った時に、そのためにどういうプロセスを踏まなきゃいけないのか、どういう知識や能力が必要なのかという具体的な部分を上司や他の部署の方々にも相談にのっていただきました。ただ話をするだけじゃなくて、実現に向けて一緒に動いていただき、BEENOSの風通しのよさを感じました。
BEENOSは2面性を持っていると思います。Buyeeのように大型のある程度すでに軌道に乗っているサービスと、新規事業の立ち上げが同時に存在しています。今の僕は大型サービスに携わってさらに経験を積みたいと思っていますが、BEENOSでは新規事業の0からスタートの部分も経験できます。こういったところはBEENOSならではなのかと思います。
あとは新卒向けの話ですが、入社後は業務ローテーションの形で一か月間いろんな部署を回って、最終的に自分の配属を決められます。自分には何が向いているのか、どういった方向でやっていきたいのかも実際に体験をして決めることができるのもBEENOSならではと感じます。
―どのような方がBEENOSに向いていると思いますか
上田:ちょっと概念的な話になってしまいますが、2つあります。1つは先ほど言ったように思いやりがある人です。もちろん今いるメンバーに思いやりがないなんてことはないですよ(笑)。今いる人たちと同様に思いやりをもって、エンジニア、ビジネス双方の立場の目線があって、相手が何をしたいのか、オペレーターが何をしたいのか理解できる人、相手の立場に立って考えられる方が向いていると思います。
もう一つは明確な目標を持っている人です。BEENOSは自分のやりたいことをやらせてくれる会社だと思っています。自由に成長できて、風通しがいい。僕がまさにその風土の恩恵を受けていて、経験がなかったけれどマネジメントをやりたいと手を挙げてここまで来られました。やはり成長を後押しする会社の風潮のおかげだと思っています。ただ、逆に言うと明確に目標がなかったりするとこの成長環境をもてあましてしまうかもしれません。
―上田さんは一貫して、いつも明確に目標を持っていて、そこに進んできたんだ、と感じました。漆原さん含め、周囲にもしっかり自己開示をされてるのも印象的でした。最後に、上田さんのNextスタンダードについても聞いてもいいですか?BEENOSで今後やりたいことは??
上田:現在の開発チームの体制や内部的な開発フローが老朽化している部分があると感じています。これまで都度、改修を加えながら運用してきましたが どこかのタイミングで刷新の必要があると思っています。僕と同じ思いでいるメンバーと協力しながら開発チーム自体の改善をやっていきたいです。これは開発のみではなく、Buyeeを運用している部署全体で改善できる点があるので、開発チームからの発信でより良い形に持っていければなとは思っています。すぐに大きな問題が出るというものではないのですが、いつかは取り組まなくてはいけないものですし、運用していく中で意外と見落とされがちな問題でもあるので開発チームからアラートを上げていくとともに改善のために行動したいです。
―ありがとうございました!