挑戦を続ける越境ECサービスのリスクマネジメントとは?
みなさん、こんにちは!今回は2020年入社新卒の荒蒔がインタビュアーとして、リスクマネジメントDivの野坂さんにインタビューしました。リスクさえもコントロールし、世界に挑み続けるBEENOS。tenso株式会社で活躍を続ける、リスクマネジメントの仕事に迫ります。
Profile プロフィール
- 野坂育代
- 当時100人規模のベンチャー企業だったIT企業に新卒として入社。インターネット広告の営業を経験。退社後、ネットプライスに入社。ネットプライスでは提携営業と提携サイトに提供する物販サイトのディレクションをし売り上げの向上に貢献。その後にネットプライスドットコム内で新規事業の立ち上げを経験。その後、当時5人だったtenso株式会社に転籍。現在、リスクマネジメントDiv.執行役員を務めている。
リスクマネジメントはなぜ必要か?
野坂:会社を運営していくことや、挑戦した結果、どうしてもリスクが発生する場合があるんですね。その際にコントロールが必ず必要になってきます。発生するリスクを最小限にコントロールして、無駄なコストを生み出さないために私達は、リスクマネジメントを行なっております。リスクマネジメントチームが行っている例を挙げると、tensoのサービス「Buyee」が、ユーザー獲得のためユーザビリティが高まるような決済フローにしたところ、クレジットカードの不正利用のリスクが高まっています。ユーザーが日本人であれば対策のデータが多いものの、海外の方ですので全部が想定内のものではありません。そこで私たちマネジメントチームが不正利用のチェックをしています。
荒蒔:不正利用から発生する損失はやはり大きいのでしょうか?
野坂:かなり大きいです。例えば私がクレジットカードを盗まれてしまい、不正利用されてしまった側だとして、身に覚えのない請求をされたとします。クレジットカード会社に「Buyeeというサイトは知らないし使ってません」と主張すると、不正利用された側は守られるんですね。その後、カード会社からBuyeeに「この請求は持ち主が身に覚えのないものなので、取り消します」と連絡が入ります。ではお金はどうなるのか?と言いますと、tensoがすべて請け負うことになります。
実際にクレジットカードの不正利用によって、1000万円の損失が出たとしましょう。tensoの利益率が10%として考えると、1000万円の利益を得るためにはなんと1億円もの売り上げを上げる必要があるんです…
荒蒔:そう考えると非常に大きな損失になってしまいますね…
野坂:そうなんです。そこで本来1000万円の損失だったところを、リスクマネジメントチームによって200万円に抑えられたとします。そうすると800万円のコスト削減になりますよね。そうすると実質、8000万円の売り上げと同じ価値があるんです!なので、このコスト削減はとても大きな影響を与えています。
やりがいと、「目線上げ」の重要性
野坂:コストが目に見えて大きく削減できることですね。リスクマネジメントチームってコストが明確に見える部署でもあるんです。例えばさっき説明したクレカの不正利用なんですけど、不正利用されるとその金額が丸々コストになってしまいます。簡単ではないですけど、様々なツールを使ってチェックをすると、不正利用のロジックが見えてくるんですね。チームで分析を重ねた結果、不正利用を防ぐことに成功して、コストが目に見えて大きく削減できることはやりがいになりますね。
荒蒔:たしかに結果が明確に見えるというのは、やりがいに繋がりますね!野坂さんが仕事の中で大切にしている考え方などはありますか?
野坂:目線を上げることですね。新卒で入った会社で、社長から「目線を上げろ」とメッセージをいただきました。この「目線を上げろ」というのは1チームの1メンバーでどんな小さなことをしていても、1人の経営者目線で会社のことを考えながら動くということです。これは物事を俯瞰してみれる力を養うためですね。
荒蒔:なるほど、私も直井社長から「当事者意識を持て」という話をお聞きしたので非常に似ていますね!では実際に新卒から目線を上げることを意識してきて、その上での変化だったり考えを是非お聞かせください!
野坂:これは18年間ぐらい働き、有難いことに執行役員をやらせて頂いてるこそ、気づいたことでもあるのですが、当時は目線を上げているつもりが、今考えると全然目線を上げられていなかったと思います笑
実際に代表の直井さんやCOOの佐藤星さんのような方達と話すと、未だに経営者目線ってのが足りないなって考えさせられますね…。目線を高くしてみようとすること自体は簡単でも、いきなり経営者の目線で正確に捉えて考え、判断、実行、改善することは物凄く難しいことだと思っています。だからこそ、当時は目線を上げていたつもりでも、全然高い目線で見えてませんでした。そこで自分のレベルを上に引き上げるために、自分より高い目線、高いレベルで仕事をしている人と話したり、報告して答え合わせする事が重要だと思っています!例えば1営業マンでいた時には、いきなり社長の目線で考えたり、話したりするのは難しいはずなので、自分の上司ぐらいの目線でいいとは思います!身近な上司の目線で考えながら仕事をすることで、上司も自分自身も働きやすいはずですし、考え方も身につきやすいと思います! また、そのような方々と話せる機会を作ることも大事ですね!
日本の商品をもっと気軽に買える世界に。
野坂:サービスや仕事を通して、「日本の商品をもっと気軽に買える世界にしたい」という目標があります。 マネジメントチームだけでなく、tenso株式会社としてはコロナや緊急事態宣言で移動の制限がある中でも、欲しいものをたどり着くために貢献していると思うんですよね。これからはお店で物を買うような感覚で、日本の商品を世界の人が手に入れることができる、もしくは例として、中国の人がアメリカの商品を手に入れることができるでもいいかもしれません。世界の購入を繋げて、もっと買いやすくするとか、物で世界の人が繋がったらいいなと考えています。そんなNextスタンダードをつくりたいですね。まだまだ会社としては、利用しやすいように改善するべきところがあるので、しっかり改善して、沢山の方々に利用していただきたいです!
ビジネスのために必要不可欠なチーム
野坂:リスクマネジメントの仕事は、なかなか目立たないですけど、ビジネスのために必要不可欠な仕事をしている事を伝えたいです。一見地味な仕事ばかりなんですよ、リスクマネジメントチームって。例えば不正検知のシステムで補えない部分のチェックや、税務調査、内部監査の対応のための必要書類を揃えたり、企画が色々サービスを考えて始めていく中で、私達が裏側で一緒に動いていて商標をどうしたらいいのか考えています。企画が前を進んでいる中、私達は裏側の見えない土台部分で働いている部分が多いですね。なかなか目立たない部分だけどチームメンバーのために、それぞれの専門性を活かしながら重要な仕事をしています。こういった仕事は、どんなサービスでも、新たなビジネスが立ち上がる際にもとても重要な役割を発揮します。
荒蒔:野坂さんのお話を聞かせて頂いて、リスクマネジメントチームの大切さを理解できましたしインタビューしていく中で、沢山考えさせられました!本日は貴重なお話をありがとうございました!
インタビューを通して、リスクマネジメントの内容や必要性を理解することができたことは勿論、考え方なども学ばせて頂くことができました。お話の中で”なかなか目立たない”と仰っていたリスクマネジメントの仕事。ですが、これを機会に重要性が沢山の方々に伝われば嬉しいです。最後まで読んでいただきありがとうございました!