Service 2020.09.14

「新卒であってもできることを考えた」コロナ禍で生まれた社内向け福利厚生サービス[BeeConnect]の企画から実行まで。

BEENOSでは、新型コロナウイルスの状況を受け、2020年2月18日より社員、関係者様の感染リスク軽減とお客様への安定したサービスの継続的な提供を目的とし、リモートワークに切り替えてきました。今年入社した新卒メンバーは、リモートでの入社式にはじまり、研修もオンラインによるもので、出社することなく社会人生活が始まりました。同期や上司、社員との交流がすべてオンラインになり入社当時はかなり不安があったものの、研修を受けながら新卒に何ができるかを考え抜き、まもなく入社して約半年が経とうとしています。

コロナウイルスの感染拡大、外出自粛が続く未曽有の研修期間。新卒メンバーは急遽、コロナ禍における課題を解決するためのサービスを開発しました。研修プログラムにもなかった突然の挑戦というのも今年ならでは。本日は、新卒が考え抜いた日々をご紹介、サービス企画から実行までまとめました。


挑戦のきっかけはZOOM飲み。社員の声だった。

研修中、直井社長をはじめとする、先輩社員たちとのオンライン飲み会に参加しました。そこで、コロナ禍で起きている様々な課題をききました。その中でも特に印象的だったのものが、「小学校の休校によりお子さんのいるご家庭では働き方、生活の仕方が大きく変わっている」というものでした。学校に行かなければ給食の代わりに自宅で昼食も用意し、宿題が出れば教えなければならず自宅で仕事をしながら家事育児の両立に苦悩されているお話を聞き、この課題を解決する事が出来ないだろうか?と思ったことがきっかけとなり、そこから新卒メンバーでの挑戦が始まりました。


2週間の企画期間で見えた課題と価値提供の在り方

新卒の研修期間中だったこともあり、人事とも相談をして研修期間内の一部として時間を確保し、企画から始めました。社内にはお子さんがいらっしゃるご家庭も多く、早速ヒアリングを行うことにしました。このリモートワーク環境下で 学校休校期間中に困っていることを聞いていくと、

・仕事もあるので子どもの面倒をみてあげられない
・コロナ禍で遠方の祖父母に面倒をみてもらうことも難しい
・休校中お子さんが友達と会えず寂しそう
・授業がないので学校からの課題(宿題)が出ているが、子どもだけだとうまくこなせない

ご家庭によって抱いている課題や感情は様々であり、たくさんの声を聴くことができました。多くの課題、すべてを解決することは難しいものの、とにかく困っている今だからこそ、「まずはシンプルにアプローチすること」「早く始められることに絞る」ことを念頭に置いて、お子さんの話し相手、面倒をみることをオンラインでやってみる方法を議論しました。


カタチにこだわりすぎない柔軟なサービスを。

様々な課題があるからこそ、30分単位で依頼を受けるなど、柔軟な形で依頼を受けてみることにし、まずは従業員への告知、実際の運用、親御さんにやって頂く事などを整理して開始しました。実際に開始をしてみて、2時間学校の出来事などお喋りをしたり、ひたすら一緒にダンスをしたりなど、内容は多岐にわたりました。サービスのテスト期間中は私たち新卒が研修の合間を縫って担当することにしました。当初小さいお子さんが画面の前にい続けてくれるのか不安はありましたが、想像以上に積極的にお子さんからも話しかけてくれ、回数を重ねていくうちに、お子さんも私たち新卒も「次はいつ会えるのかな」と楽しみなものとなっていました。そしてこの期間で特に効果を実感できたのは、「小学校が休校になることで生活リズムが変化してしまう」という懸念に対して、毎日朝9時から2時間学校から出た課題を一緒にやるというものが、学校に行かなくても朝早く起きて勉強をするという習慣化に効果があったと親御さんから評価を頂いた事です。

利用者も増えていき、新卒だけでは時間の調整なども難しくなる部分もあり、サービスを広げていくことを考えました。実際に、貢献できることは別のところにもありました。
コロナ禍において、親御さんだけでなく、大学生の授業の休校やアルバイトが無くなるといった話をニュースや自分の大学の後輩から聞くことが増えました。大学生の実態を確認すると4月時点では休校となっている大学が多く、オンライン化している大学で講義の空きコマも数多くあるような状態でした。飲食店でのアルバイトをしていた学生はシフトが減っていたりと学生たちも深刻な課題を抱えていることがわかりました。そこで、次のステップでは学生に子どもの面倒を見るサービスに参画してもらうことにしました。学生と親御さんのマッチングを実現させる仕組み作りや、実現のための契約条件、採用活動も行い、同時にマニュアルも同時進行で作成して臨みました。


新卒の私たちでも新型コロナウイルスと向き合い、課題解決のための価値提供ができた

実際にこのサービスは、社内の親御さん向けに学校の休校期間を中心に、福利厚生サービスという形で提供を続けました。
実際に利用された社員の皆さんの声をこの場で共有させていただきます。

社員A:この難しい環境の中、子どもたちが楽しみながら勉強できる環境を作ってもらえることがありがたいです。いつもみなさんに工夫をしてもらっているおかげで子どもたちにとって毎朝の2時間が貴重な時間になっています。

社員B:親はどうしても、明確に効果のあるものを求めてしまいますが、普段の生活であまり知り合うことのない世代の大人とのコミュニケーションは子どもにとって新鮮なのではないかなと思いました。

社員C:宿題は本人でできていたので問題は特にありませんでしたが、見守る&話し相手になっていただけるのが、本人にとっても親にとっても助かりました。

利用者は先輩社員の方々で、この福利厚生サービスが社内コミュニケーションのきっかけにもなりました。サービスを設計し運営してみて感じたのは、個々の細かなニーズの違いに対して、適したものを提供する事の難しさ、単一のサービスでそれをかなえる事の難しさを痛感しました。また、サービスを提供していく中でいただいた意見や嬉しいお言葉の数々はいつも私たちの励みになり、少しでも社内で役に立つことができて嬉しく思いました。

今回、身近なところから社会の一員として社会課題の解決ができたこと、そして様々な部署の方々にサービスの説明を通し、BEENOS社員の子育てと仕事との両立の話なども聞けて、一貫して学びの多い活動となりました。この経験を次につなげていきたいです。