Engineering 2021.09.01

出資先KLKTNに出向するエンジニアに聞いた デュアルキャリアの拓き方

BEENOSも出資し動きだしたNFT事業、デジタルコレクティブルのプラットフォームKLKTN(コレクション,URL: https://klktn.com/)。そこにBEENOSから出向という形でジョインしている松尾直輝。エンジニアリングの視点とビジネスの視点を持ち合わせ、エンタメ事業を複数起ち上げる経験をしてきている松尾に、新たに踏み出す新事業の実際と思いを聞きました。
 

「出向は面白い」、出資先にジョインし、BEENOSエンジニアとして新たなキャリアを歩む


―今何の事業をやっていますか?

松尾:今はBEENOSエンターテインメントに所属しているのでBEENOSエンターテインメントの業務をまずやっています。スタンズ事業をやりながらBEENOS出資先のKLKTN(コレクション)というスタートアップに同時に出向しています。出向は面白い。ダブルワークです。

―どんな経緯で出向が決まったんでしょうか

松尾:岩瀬さんが香港で新しく起業しようと思ってるんだという相談をされた際にBEENOSがなにかサポートできるんじゃないかと。そこでKLKTNの代表である岩瀬さんとCCOのJeffさんがBEENOSの役員にプレゼンを行ったそうで出資が決定しました。
その際、岩瀬さんから出資だけでなく誰か人員も送ってくれないかと依頼があったそうです。そこで直井さん、漆原さんなどが考案し。条件的に今回KLKTNはグローバルチームでメンバーは世界各国にまたがっているんですね。香港、カナダ、アメリカ、ドバイ、日本と。まず最低条件として英語で仕事ができる人、ということになりました。今回KLKTNの柱として、どちらかというと音楽系のエンターテインメントのコンテンツに特化してるのでエンタメも分かる人、かつNFTというテクノロジーもある程度わかる人、という条件があったらしく、そこで直井さんから私へ連絡をいただいて「興味ある?」と。私自身はすでにほかのサービスを任されていたので「どうしたらいいですかね」と相談もしたんですけど「どっちもやればいいんじゃないの」と言われて(笑)「じゃあ行きましょう」という感じで。
話をいただいたのは3月の終わりくらい。5月頭にはすでに会社が立ち上がっており、すぐ出向ということに。

―ローンチまでどういうことをしていましたか

松尾:KLKTNに僕がジョインしたのが5月1,2週目なんですけど、その段階で第一弾のリリース予定は決定していました。
先にジョインしていたメンバーとKevin Wooさんとのやり取りが進んでいました。デザインをどうするかとかは何も決まっていない状態だったのでどういったものを作ろうかという所から話をはじめて、デザイナーに任せて。
今回僕は基本的にビジネス側のメンバーとして入ってるんですね。だからあんまりテックには関わっていなくて。今後KLKTNがサービスをスケールアウトするにあたってどんなコンセプトで進めるべきかとか、どういった企画をするべきなのかといったことをメンバーと進めていました。
ローンチ前は細かな仕事だらけ。デザインチェックしたり、翻訳したり、お金のことをいろいろ決めたり話したり。細かくやっていました。

NFTは未来のあるテクノロジー。BEENOSで培ったエンジニアリングと事業開発経験が出資先でも活きている。


―出向先にジョインするにあたってこれまでの経験はKLKTNでどう生きましたか?ブロックチェーンは専門外ですが?

松尾:ブロックチェーン自体は僕も全然詳しいわけではない。2年前の仮想通貨バブルの時に仮想通貨を買ったことはあるが損したので触らないようにしていました(笑 )ただ今回はFlowというブロックチェーンを使ったNFTということですごく仕組みとして面白いなと思いましたし、巷で噂になっているときからも少し興味はありました。実際にジョインするということで、一定量NFTのことを調べて、技術的な裏側とか実際どう使われているのかとか今後どういったことができるのか、そういうことを知るにつけてすごく未来のあるテクノロジーだと感じました。使い方によってはどんどんメインストリームになっていくんだなと思いながら、KLKTNではお客さんとそういう話をしていたりしますね。

僕は過去にもいろいろな仕事をしてきたんですけどBEENOSではエンジニアとして入社して、自分で事業を立ち上げるときも自分でコードを書いてプロダクトを創っていったりだとか、かなり経験は活きているかなと思います。KLKTNではビジネス側っていう立場で入ってるんですけど、立ち上げたてのサービスなんで、どうしても急に何かが要るということになると、僕もフロント側のコードを書いたりという形でサポートしたりしています。僕は音楽が好きなんで、そういった部分もお客様と話すことに向いていたかもしれないですね。今アーティストが抱えてる課題とか、こういった業界の構造的な問題とか、そういったところも結構話しやすいですし、BEENOSでは事業を何度か立ち上げさせてもらったのでそういったサービスの考え方っていうのはKLKTNでも活きているんじゃないかなと思います。
ジョイン時は6人くらいの体制、今は12人くらいの体制。人を雇えば仕事が早く終わるかというとそういう問題でもないので人を雇うと同時に考えのすり合わせをしていかなくちゃと話している。
 
―松尾さんのようにビジネスもテクノロジーも分かっている方って多いんですか?

松尾:CTOのFabianoに関してはキャリア的にスタートアップにジョインしていることが多くて、なので彼はそういったマインドでエンジニアをしていますね。ほかのエンジニアは技術寄りのマインドが大きいと思いますね。

―そう考えると松尾さんはエンジニアとビジネスサイドの橋渡し的な存在でもありますね。

松尾:そうですね。でもチームはかなり小さく、コミュニケーションはとれているので、橋渡しというレベルにはまだ来てないかもしれませんね。ただ今後、今決まっている案件を実行していくとなると、おそらくなにかしら折衝しながらという状況は増えていくと思っていて、より活かせることになるのかなと考えています。
 

アポ先に有名経営者が直接出てこられたりして、「すごいな」とシンプルに感動する刺激的な日々


―どんな日々を送っていますか?

松尾:BEENOSに入ってシンガポールにいたころからもう4年たっているので英語を結構忘れていたんです。そこがまず結構大変で。周りはみんな英語ネイティブなので喋るのが早くて(笑)ネイティブに耳を慣らすのが大変だった。
でもいろんなバックグラウンドの人間がいて国がバラバラなので考え方が違って面白いです。経営者が全員有名な方なので近くで仕事できることも魅力的。お話しできる方々も普段絶対お会いすることがないような人と渉外したりが多いのですごく刺激的です。営業するときアポ先に有名経営者が直接出てこられたりすると「すごいな」とシンプルに感動しますね。

―現場では出向していることは関係ない感じになってますか?

松尾:社内ではKLKTN起ち上げメンバーとしてカウントされています。BEENOSだから、とかそういう感じは全然ないですよ。たまにBEENOSにお願いしたいことだけ「聞いてくれない?」と頼まれるくらいで(笑)

―どうしてKLKTNに飛び込んでいったんですか?

松尾:最初は話を聞いてみると面白そうだったのが一番大きい。そういうメンバーに選んでいただけるのも光栄だった。プレイヤーが有名な方の中にBEENOSの代表として入れていただいたことは光栄。でも、やはりシンプルにやろうとしていることが面白そうというのが一番でかいですね。

―入ってみて刺激を感じられてるっていうことは予想通りというか、イメージ出来てましたか?  

松尾:中の人という立場で皆さん接してくれてるので、責任感はちゃんと求められますし、個人的には入った以上は僕も、そして出資しているBEENOSとしても成功させたいですし、もう1段階上のサービスに持っていきたい。面白いしやってよかったなと思ってます。

―兼任って大変じゃないですか?

松尾:BEENOS Entertainmentでの事業は僕が責任者なんで意思決定をしないといけない。そしてアクションを起こさないといけない。KLKTNのほうもこういったサービスはスピードが大事なので大変ですね、やらなきゃいけないことがいっぱいある。

―入社当時はtensoでしたよね

松尾:はい。フロントエンドのエンジニアとして入って。

―でも今は新規事業の人、というイメージですよね

松尾:知らない間にBEENOSでの職種が「企画」に変わってました(笑) 

僕はクリエイティブな人が世の中に出ていってそのクリエイティビティで利益を確立できる仕組みをちゃんと作りたい


―今回の出向は、事業の成長への影響力を持つ。そんなレベルの関与だと思うんですがいかがでしょう

松尾:スタートアップに出向させてもらえるのは大きいと思っていて、自分の意思も通せたりするじゃないですか。「この企画面白いと思うけどどうだ」とか、「こういう方向性でやったらどうだ」とかっていうのも皆が聞いてそれが良かったら「いいじゃんそれやろう」となるし、自分の意思がプロダクトに反映されるのはかなり面白いと思います。

―やっぱり少人数だからやりやすいですか

松尾:人数はあまり関係ないのでは。これから人数も増えていくんでしょうけど、多国籍の中での雰囲気はBEENOSとそんな変わらないです。
面倒なのは時差が激しいのでコミュニケーションが昼の時間しかなかったりします。
こっちが早朝だったり夜遅くまでだったり週末になったりだとか。カナダの部署もバンクーバーとトロントに分かれているのであちらも時差があるんですよ。
でもすごく働き方の可能性を感じます。拠点は香港でファウンダーは香港/日本/カナダと分かれてて、全員で直接は会ったことないんですよ。僕はJeffさんしか会ったことないし。でも、会ったことないけど会社って作れるんだと。すごいなと思いましたね。結局どこに住んでても一緒。これほんと究極のリモートワークだなと思いました。

―今のキャリア・事業に対する目標は?

松尾:立ち上げの時の目標は難しい。細かい指標的なところってすごく立てにくい。特にこういった形の先進的なものは。KLKTNに関して言えばプロダクトのロードマップがあるので、それを達成しつつ、まずは日本国内の人とかにNFTってなんなんだってわかってもらえるような仕組み・サービスが作れるというのがまず一つと。僕はクリエイティブな人が世の中に出ていってそのクリエイティビティで儲けられる仕組みをちゃんと作りたいなとやっぱり思うんです。BEENOSだろうがKLKTNだろうが関係なく、自分の関わっているサービスでそれを達成する、作り上げるっていうのにちゃんとフォーカスして動いていきたいなと思ってますね。直近は今決めてるKPIとかですね、まずは達成するというところですね。

―先日8月18日にはKLKTNでMIYAVIさんとの第二弾のリリース※がありましたね。
NFTの概念自体もこれから世に浸透していき、事業としてもどんどんスケールしていく。そこに松尾さんもいるんだ!と私たちもこれからを楽しみにしています。ありがとうございました!

https://klktn.com/

https://www.universal-music.co.jp/miyavi/news/2021-08-18/

Profile プロフィール

 
松尾 直輝 Naoki Matsuo
新規事業開発エンジニア。2014年のシンガポール移住を機に現地学校にてプログラミングを学び32歳でエンジニアに。
2017年の日本帰国の際にtensoにフロントエンドエンジニアとして入社。2018年、社内の新規事業コンテスト、ビジチャレに初参加し、2案の新規事業案が採択されBeeCruiseに異動、新規事業開発立ち上げを経験。その後複数の新規事業開発担当を経て、BEENOS Entertainment株式会社に参画。ビジネス・テック両視点からエンターテインメント関連の事業開発を担当。2021年5月より、KLKTN Limited.に出向